とはいうものの、現実には「いわゆる健康食品」のホームページや広告本には、ずいぶんと耳障りのいい言葉が並んでいます。確信犯や無知で薬事法違反を犯している業者は別としても、それらはどうして摘発を受けずに堂々とそんなことをすることができるのでしょうか。

 それは、いくつかの「抜け道」を使っているからです。

 まずひとつは、商品について「ガンに効く」と効能をうたうのではなく、その由来成分について「抗ガン作用がある」と言っているケースがあります。

 たとえば、我が国でもっともポピュラーな抗ガンをうたう健康食品としてアガリクスというのがあります。一口にアガリクスといっても、それらは多くのメーカーから産地、栽培法、製造工程のさまざまな商品が全ての商品名を把握しきれないほど出ています。

そのいずれかを由来として「アガリクス」という健康食品が作られているのですが、それら具体的な商品をあげて「ガンに効く」とやってしまったらアウトです。そこで、ちょっとひねるのです。

アガリクスによって「腫瘍が縮小した」という動物実験があります(といってもその解釈には問題があるのですがここではひとまずそれは措きます)。アガリクスで作った健康食品が「ガンに効く」ことはうたえなくても、アガリクスに抗腫瘍実験を根拠とした「抗ガン作用」があることを紹介するのは問題にならないのです。

この件は、健康の問題を真面目に追及した本が参考になります。

健康情報の本当のところを追及するブログも参考になります。