健康一番大作戦

健康とは何かを追及します!

スケプティクス

 さらに、宣伝に信用をつけるために、業者の中にはその健康食品の宣伝・啓蒙活動を、販売活動と名目上切り離し、別団体であるかのように装うことがあります。「○○を考える会」「○○研究所」といったもっともらしい名称で「いわゆる健康食品」を“販売せず”宣伝だけしているサイトを見たことがあるでしょう。そして、その団体の中には「NPO」の法人格をとるところもあります。

「会」だろうが「研究所」だろうが「NPO」だろうが、しょせん、健康食品をもっともらしく宣伝するために考え出された業者の演出に過ぎません。ですから、その団体の宣伝が正しいと鵜呑みにする必要は全くありません。

 そうした団体のもうひとつの宣伝方法が広告本です。「バイブル商法」などともいわれる宣伝は厚生労働省が規制と摘発に乗り出しましたが、新聞の広告などには相変わらず患者やその家族を煽るような宣伝が目に付きます。

「バイブル商法」について簡単にご紹介しておきます。書籍の全体が特定の健康食品についての誇大な宣伝とオーバーな体験談で構成され、読者に購買欲を喚起させたところで、最後のページに「会」や「研究所」のフリーダイヤルが書かれています。電話をかけさせて商品のセールスをするわけです。

こうした書籍は、「会」や「研究所」を名乗る業者自身が客観性を装って書き上げた自作自演なのですが、書籍として書店に並ぶことで消費者にリアリティを感じさせるねらいがあります。

 もちろん、販売者が法律違反をしていたり、そのようなあざとい宣伝をしていたりしても、だからといってその商品もデタラメである、ということにはなりません。同一の健康食品を販売していながら、ある業者は薬事法違反の広告で見た目を派手に宣伝し、別の業者は薬事法上も何の問題もなく製品を宣伝し、販売している、ということはよくあります。

 どちらも売っているのは同じもの。では、どちらを選んだらいいのでしょうか。

 ビジネスは、買い手と売り手の信頼関係が大切です。売り手がインモラルなやり方をしていたら、信頼関係など築けるはずがありません。いずれの販売者を選択するかは消費者個々の裁量ですが、健康食品としての位置づけを正しく認識し、アドバイスしてくれる販売者を選んだ方が、消費者にとってより付加価値の高い購入ができるだけでなく、市場全体のモラルも向上することでしょう。

この件は、健康の問題を真面目に追及した本が参考になります。

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 食べ物や生物の成分に「抗ガン作用」が見られることは、それほどめずらしいことではありません。ただ、それが即「ガンに効く」のなら、今頃ガンの特効薬だらけです。そうならないところが苦労するところなのです。

「アガリクス」に「抗ガン作用」があるからといって、アガリクス由来の「○○○」という健康食品が「ガンに効く」ということにはなりません。ならないのに、あたかもそれがイコールであるかのような印象を消費者に持たせてしまうところが問題なのです。

 体験談も大きな武器です。患者やその家族が、アガリクスを飲んでガンが治ったと言ったり書いたりすることは、言論の自由の範疇にあります。実は併用していた抗ガン剤や放射線によって治ったのかも知れなくても、です。業者が体験談を好んで使いたがるのは、リアリティを演出するためと、もうひとつは体験談が「言論の自由」であるために比較的安心して宣伝に使えるからです。

でっちあげなら論外、かりに事実に基づいた体験であっても、あくまで「基づいた」であり、そこにはさらなる検証が必要なのです。

この件は、健康の問題を真面目に追及した本が参考になります。

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 とはいうものの、現実には「いわゆる健康食品」のホームページや広告本には、ずいぶんと耳障りのいい言葉が並んでいます。確信犯や無知で薬事法違反を犯している業者は別としても、それらはどうして摘発を受けずに堂々とそんなことをすることができるのでしょうか。

 それは、いくつかの「抜け道」を使っているからです。

 まずひとつは、商品について「ガンに効く」と効能をうたうのではなく、その由来成分について「抗ガン作用がある」と言っているケースがあります。

 たとえば、我が国でもっともポピュラーな抗ガンをうたう健康食品としてアガリクスというのがあります。一口にアガリクスといっても、それらは多くのメーカーから産地、栽培法、製造工程のさまざまな商品が全ての商品名を把握しきれないほど出ています。

そのいずれかを由来として「アガリクス」という健康食品が作られているのですが、それら具体的な商品をあげて「ガンに効く」とやってしまったらアウトです。そこで、ちょっとひねるのです。

アガリクスによって「腫瘍が縮小した」という動物実験があります(といってもその解釈には問題があるのですがここではひとまずそれは措きます)。アガリクスで作った健康食品が「ガンに効く」ことはうたえなくても、アガリクスに抗腫瘍実験を根拠とした「抗ガン作用」があることを紹介するのは問題にならないのです。

この件は、健康の問題を真面目に追及した本が参考になります。

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 私たちは「健康食品」と簡単にいいますが、この定義は一体なんでしょうか。

 私たちが日常口にするものは、法律的に(医薬部外品を含む)医薬品でないものはすべて食品とされており、健康食品という定義は法律上存在しません。医薬品とは、薬事法によると以下のように定義されています。(薬事法第1章総則第2条)

  1. 日本薬局方に収められている物

  2. 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であって、器具器械(歯科材料、医療用品及び衛生用品を含む。以下同じ。)でないもの(医薬部外品を除く。)

  3. 人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であつて、器具器械でないもの(医薬部外品及び化粧品を除く。)


さらに食品とは、食品衛生法によると次のように定義されています。

 すべての飲食物。但し、薬事法に規定する医薬品及び医薬部外品は除かれる。(食品衛生法(4)規格・基準、検査等の概要1) 対象品目)

 口に入るもののなかで、まず医薬品の定義に含まれるものは医薬品にあり、それ以外のものは食品ということになるわけです。つまり健康食品の種類はいろいろあれど、医薬品でないのならとにかく食品なんだ、ということです。

 そして、もうひとつはっきりしておきたいのは、医薬品と食品というのは、法律上はっきりと区別されているということです。

 健康食品を推進する側だけでなく、「科学的」に否定する側ですら、それが抜け落ちた「批判」が目につくのは困ったことです。

 巷間、健康食品といわれるものはいろいろなものが出ています。形状がカプセルのもの、難しいカタカナの成分が入っているもの、味が薬臭いもの……。たとえ見かけやイメージがどうであろうが、それらが医薬品の定義に含まれない限り、あくまでも食品なのです。そして、それらは医薬品としての目的(診断、治療、予防)をうたうことはできません。

 次の項でご説明するように、食品の中にも抗酸化、抗菌、その他身体の整理調節機能があるものが存在し、そうした効能を緩やかにうたう食品もありますから、医薬品の定義にないものを一律、たんなる食品でくくってしまうことには反対する意見もあります。

 ただし、医薬品であるためには、そうした機能が本当に人に対して有効なのか、成分内容や臨床データを厚生労働省によって承認してもらっています。たんに試験管や動物実験でそうした機能があることがわかっているだけで、医薬品になれるわけではありません。

 いずれにしても、一部の健康食品関連の団体や業者がいまだに、ホームページや広告本などで「ガンに効く」ことをうたっていますが、これ自体、やってはならないこと(薬事法違反)なのです。まず、消費者はこの点についてきちんと認識しておく必要があります。

 私たちの生活は、重篤な病気に罹患しているかどうかにかかわらず、日常的にいろいろな健康食品・サプリメントと付き合っているようです。

 通勤や残業時に飲むかも知れないドリンク剤、美容やダイエット関連の各種サプリメントなどはもちろんのこと、「○○は××にいい」という情報をもとに口にする通常の食べ物も、目的を考えれば立派な健康食品といえるでしょう。

「命あっての物種」ともいいます。人間として自らの生命や健康維持に関心を持つのは、不思議なことでも非難されるべきことでもありません。中には、「規則正しい生活と好き嫌いのないバランスのとれた食事をしていれば、健康食品・サプリメントの類は必要ない」と居丈高にお説教をする向きもありますが、筆者はそうは思いません。

 自分の暮らしをちょっと振り返ってください。何も過失がなくてもストレスをため込んだり不規則な生活を余儀なくされたりすることはあります。そもそも、規則正しくあろうということ自体がひとつのストレスになるかもしれません。生活そのものを理想に近づけつつも他に補えることがあれば心がけることまでも非難するのは、現実的でもないし前向きなお説教とも言えません。

 ただ、気をつけたいのは、それが本当にその人の目的に噛み合った「補えること」になっているかどうか、ということです。

 昨今、テレビ、新聞、雑誌、それらの各種広告、そしてインターネットなどで、さまざまな健康食品・サプリメントの宣伝や、健康情報が氾濫しています。最近になって厚生労働省も規制に乗り出しましたが、それでもまだまだ、法律違反のもの、違反ではないが消費者が勘違いしやすいものなどを含めて玉石混交の状態。ですからそれらのすべてを額面通り受け止める必要もないし、また受け止めてはいけません。
 とくに、命を脅かす病気であるガンや糖尿病などに効くとされる健康食品は、ざっと以下のような問題が指摘されています。

・購入者の弱みにつけ込んで、原価を遙かに上回る高額な値段が付けられている
・宣伝や効能書きが不正確、非科学的、法律に違反
・現代医療を敵視した使用方法をうたうことで、購入者が有効な治療の機会を失う恐れがある
・誰でも販売できるので健康上のアドバイスも商品クレームや健康被害に対する責任の所在も曖昧
・摂取開始による気のゆるみから生活習慣が乱れて逆に病気の進行を早める

 もちろん、こうした問題を含んでいても、購入するかどうかの判断は消費者一人一人の価値観に拠ります。末期ガンの患者やその家族が「たとえ気休めになっても、とにかく何かをやらないと気が済まない」という考えで購入しているのを、正義を気取って罵倒する権利は誰にもありません。

 しかし、正しい認識と後悔のない価値観は連関していると思います。いかなる目的で何を購入するかはその人の自由でも、購入する対象についてより正確な認識を持つことは大切なことではないでしょうか。

 そこで、ここでは健康食品とは何かという見定めと、とくに「ガンに効く」とされる健康食品についてその情報のご紹介と見解を述べていきたいと思います。

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