『サイゾー』(2009年8月号)では、食品化学新聞社に「健康食品業界」の近況をインタビューしている。
業界全体が厳しい中で、企業は生き残りをかけて、より確実にデータの裏付けを取るようになりました。今の食品表示制度では、厚生労働省が認可した特定保健用食品(トクホ)以外は、企業が機能性のデータを取っても消責者の目に触れるところでは公開できないという制約がありますが、企業は自主的に行い、きちんとしたものを売ろうとしています。消責者の理解が進み、安い商品に集中せずにきちんと選別しているからです。データを確実に集めることで業界内でもl目置かれているのは、「富士化学工業」や「インデナジャパン」 でしょうか。そのノウハウがなく、安さだけで勝負しようとする企業は厳しいかもしれません。「健康食品」 の定義は実は暖昧で、法による規制がありません。トクホの表示許可が出ているものは約850品ありますが、審査が厳しいし、コストがかかるので中小企業は手を出しにくい。このため、中小を中心に、トクホに次ぐ規定を作ろうという動きもあります。 いま業界が注目しているのは、「日本ハム」が総合医科学研究所と共同で開発し、疲労軽減作用でトクホ申請を行っているイミグゾールジペプチドという成分を配合したドリンクです。これが認められれば、すごいことになりますよ。将来、「疲れが軽減できる!」と明記した商品が店舗に並ぶかもしれませんから。注目したいのは最後の3行だ。さて、はたしてそのような商品が並ぶか、見物である。